柳刃は日本料理の料理人にとっては欠くことのできない包丁で、筋引きとは異なり、刃は片刃仕上げです。正確な切れ味が求められる刺し身やお鮨に使われ、長く細いのが特徴です。お鮨の出来は切れ味で決まるため、この柳刃の鍛冶打ちは特に注意が求められる刃です。ときに、本物の芸術作品ともいえる刃物です。
日立金属で開発された« 青紙2号 »でつくられた刃は、伝統的な刃物のなかでもっとも多く使用されています。この合金には、炭素鋼が1%以上含まれているほか、クロムやタングステンが添加され、白紙と比べると炭素の追加で摩耗や衝撃への耐久性がより強化されています。
墨流しの刃は非常に硬いのですが、良質の砥石で簡単に研ぐことができます。また、使い込むほどに切れ味が増します。2枚打ちの合わせ包丁は、刃の前の表面にだけ刃文が現われ、凹みがある後ろの « 裏すき » は酸化鋼でできており、自然の緑青が現れます。そのため、使った後はよくすすいで水気を拭きとってください。
モクレンのハンドル(柄)を黒く塗装し、赤の墨流しと保護用にニスを塗り、握りやすい« D » の形に整え、水牛の口金を取り付けて端正に仕上げられています。
刃文と鋼のコントラスト、刃に刻印された銘、そしてハンドルは黒と赤で仕上げられた包丁は一点ものの素晴らしい包丁です。
注意 :
この刃は研磨角度90/10度で右利き専用です。
錆びやすいため、特に刃の手入れには注意していください。
*重 量 : 184g
*刃渡り : 265mm
*全 長 : 412mm
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